2017年 受賞チーム


本選優勝チーム
 
本選優勝チーム<学生部門>
teamACT

創価大学
 
  1. 解決したい社会課題
    私たちは認知症の与える社会的影響をなくしたいと考えています。具体的には認知症の与える当事者、家族、第3者への影響を問題視しています。
    第一に当事者に与える影響です。認知症になってしまうと徐々に日常生活が送れなくなることにより大きな戸惑いを感じます。
    第二に家族への影響です。認知症患者の介護に家族が要する一日あたりの時間、ならびに介護期間のいずれも他の介護を要する病気と比べ長くなっており、精神的な負担が大きいと言えます。
    第三に第3者への影響です。認知症の症状によっておこる徘徊や窃盗による直接的影響、医療費や介護費によって税負担が大きくなる間接的影響があります。
    そして現在、認知症の患者数は年々増加しており、2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると言われています。私たちは今後さらに深刻化するこの状況を変え、認知症の影響を受ける人を減らしていきたいと強く思っています。
     
  2. 理想とする社会像
    高齢者が自分らしく、幸せに暮らせる社会。
     
  3. 現在試行中のアイデア、ビジネスプラン
    私たちが提案するのは認知症予防アプリ『すもあ』です。
    このアプリはキャラクターのすもあが会話を通して予防を提案してくれるものです。内容は運動・脳トレ・食事の3つが搭載されています。
    具体的に運動ではウォーキングと体操、脳トレでは計算、漢字、オセロ、パズル、食事では、認知症予防に良い食事の提案、食生活のアドバイスを行うことができます。また、利用サポートも充実しており、音声で利用方法が分かるQ&A、紙媒体での説明書の送付を行います。
    『すもあ』の特徴は2つあります。
    1点目は会話を通してその人の状況に合わせた予防方法を提案することです。天候や利用者の好み、日常会話から利用者に合わせたものを上記の予防内容から提案します。
    2点目に適切な頻度で予防を提案することです。利用者の利用頻度に合わせてプッシュ通知、アプリ内での予防の提案頻度を調節します。これらの2点から利用者はこのアプリを使うだけで自分に合った予防方法を行うことができ、予防が定着するためのサポートを受けることができます。
 
 
本選優勝チーム<一般部門>
ソンリッサ
 
  1. 解決したい社会課題
    現在、日本の一人暮らし高齢者のうち、4割は2~3日に1回以下、特に一人暮らし高齢者男性になると、6人に1人が月に2回以下しか会話をしていません。
    孤独を感じていない場合と強い孤独を感じた場合では高齢者の死がはやまる確率は14%も上昇し、認知症にもなりやすくなります。
    私達は在宅で繋がりを求めていながらも、身体的な理由により外出が出来ない、移動手段がない、地域の人間関係が希薄で繋がりがない、地域の人間関係が悪いなどの理由により、高齢者が抱える孤独感や寂しさという問題を解決します。
     
  2. 理想とする社会像
    身体的、地域や都会の様々な理由により繋がりをもちたいのにもてない高齢者が孤独感や寂しさを抱えずに活き活きと笑顔で活動的になる社会。
     
  3. 現在試行中のアイデア、ビジネスプラン
    私が活動している群馬県甘楽町の多様な趣味や価値観を持つ活動的なシニアと協力し、全国の話し相手がいない孤独な高齢者とマッチングしてビデオ通話を活用した顔の見える会話型見守りサービスを行います。
    サービス提供者側のシニアの趣味や特技、興味のあることなどを分かりやすく可視化したwebページを用意し、孤独を抱える高齢者が自ら話してみたい人を選んでもらいます。
    サービス提供者側のシニアには、空き家を活用したオフィスに集まってもらい、そこで受益者側の高齢者とビデオ通話を通して会話などを行ってもらいます。そして受益者の子ども世代に対しては、サービスの満足度や情報などを、メール報告し、利用料を受け取ります。
    また、オフィスの一角を交流スペースやコワーキングスペースとしても活用し、高齢者の生きがい、居場所、役割、雇用を創出するとともに生産年齢世代も呼び込みます。